Quizás, quizás, quizás
ナタリー・コールが全曲スペイン語で歌い上げたアルバム「Natalie Cole en Español」(2013年発売)を近所の図書館で借りてきました。魅惑的なラインナップの中から、今回は「キサス・キサス・キサス」をピックアップしてみます。
何を訊いても「多分ね」としか答えない恋人にいらいらする気持ちを歌っているのではないかと思います。違ったらごめんなさいね。最後のおどけた歌い方が、いたずらっ子みたいでとってもキュート。
Natalie Cole - Quizás, Quizás, Quizás (2013) [LYRIC VIDEO] - YouTube
こちらは彼女のお父さんナット・キング・コールの「キサス・キサス・キサス」。この曲が収録されていたアルバム「Cole Español」は1958年に発売されたそうです。時代がかったノイズが決して耳障りではなく、却って大人のムードを盛り上げているように思えます。60年近く前の歌声がこんなにセクシーだなんて。こんな素敵なお父さんの子守唄で眠ってみたいものです。
Quizás, quizás, quizás - Nat King Cole - YouTube
最後に、ナット・キング・コール亡き後、ナタリー・コールが父親の歌声に自分の歌声を重ねてデュエット曲として発表した「アンフォゲッタブル」(1991年)。グラミー賞3部門を受賞するなど、あまりにも有名すぎて紹介する必要がないかもしれませんが貼っちゃいます。本当に素敵な父娘ですね。憧れます。
Natalie and Nat Cole, Unforgettable - YouTube
Concerto De Aranjuez
Miles Davis - Concierto de Aranjuez - (Pt 1) - YouTube
ジャズトランペッター、マイルス・デイヴィスのアルバム『スケッチ・オブ・スペイン』の中の一曲『アランフェス協奏曲』。ミュートを付けたトランペットの切ない音色がよく合っていて大好きな曲です。
高校生の頃に狂ったように何度も聴いていたので、アランフェスと言えばマイルスの曲と刷り込まれてしまったのですが、元はスペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴが作曲したギター協奏曲なのですね。どちらのアランフェスも情感に溢れ、胸に迫るものがあります。
「アランフェス協奏曲」より第2楽章adagio/ホアキン・ロドリーゴ - YouTube
Enrique Martín Morales
Ricky Martin - María - YouTube
エンリケ・マルティン・モラレス・・・誰それ?と思われましたか?
ラテンの貴公子Ricky Martinリッキー・マーティンのスペイン語の本名なんです。
Rickyもカッコいいけど、Enripueの響きは馥郁たる歴史の香りが漂い、かつ男臭くて素敵だなぁ、なんて思うわけです。
こちらはスペインでのライブの様子。フラメンコギターにマタドールを髣髴とさせる演出、ありがとうございます。ご馳走様です。
Ricky Martin - "Maria" (Live in Spain) - YouTube
Juanes
Juanes - La Camisa Negra - YouTube
フアネスのLa Camisa Negra、邦題「追憶の黒いシャツ」。
転調の瞬間の爽快さが好きで、何度も繰り返し味わってしまう曲です。
ほの暗い情熱とでもいうようなラテンらしい歌詞もグッときます。
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僕は黒いシャツをまとっている
僕の愛は今日喪に服している
僕の魂は今日悲しみにくれている
君の魔力のせいで
君が僕のことをもう愛していないって今は分かっている
それが僕にとって一番痛いことなんだ
だから僕は黒いシャツをまとっていて
僕を突き刺す痛みがある
さらに悪いことに一人になってしまった
全部が真っ赤な嘘
本当になんという不運なんだ
君とあの日出逢ってしまったなんて
そして君のあの毒々しい愛をすすってしまった僕は
死んで、そして痛みに満たされてしまった
僕は君の若いさようならの煙を吸い込んでしまった
そして君が去って行ってからは
僕は黒いシャツをまとっている
僕の魂がよどんでいるから
君のことで冷静さを失ってしまった
僕のカーマ(ベッド)まで失うところだった
カーマ、カーマ、カモン ベイビー
分からないように言ってあげるよ
僕は黒いシャツをまとっている
そしてその下には死人がいる
僕は黒いシャツをまとっている
僕にとって君の愛なんてもうどうでもいい
昨日は栄光をもたらしてくれたことが
今日はもうどん底に突き落としてくれる
水曜日の午後、僕は来ない君を待っている
来る素振りすらない
そして僕は黒いシャツをまとって
君のスーツケースは扉のところに置かれたまま
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My favorite things
John Coltrane "My Favorite Things" 1961 (Reelin ...
My favorite things「私のお気に入り」ということで、日々、心に響いたことを綴っていこうと思います。
ジョン・コルトレーンについて。初めて彼のサウンドを聴いたのは私がまだ十代の頃。マイルス・デイヴィスのアルバムにゲスト出演した彼のテナーサックスは精密さと若々しい艶やかさと、うっとりするような甘さが混在していて、そうとう格好良かったのを覚えています。
My favorite thingsでは珍しくソプラノサックスを吹いていますね。昔は理解できなかった退廃的な音色が、大人になった今では心を癒してくれる優しい音色に聴こえるのだから不思議なものです。
ブログタイトル『Mis cosas favoritas』はMy favorite thingsのスペイン語訳です。
お気に入りがひとつならMi cosa favoritaですけど、好きなものが沢山あるので複数形で。
cosa(物)が複数だったり女性名詞だったりするのに合わせて他の単語も変化するのがスペイン語の面白いところだと思います。
